86(ZN6)/BRZ(ZC6)のレリーズベアリングトラブルについては、以前から多くの情報が出ているため、ご存じの方も多いかと思います。
症状としては、クラッチペダルが重くなったり、スムーズに動かなかったり、クラッチ操作時に異音が出る、クラッチの切れが悪くなるといったものがあります。
症状が進行すると、最悪の場合は走行不能になるケースもあります。

赤丸で囲ってあるのがレリーズベアリングです。
本来であれば、レリーズベアリング自体は抵抗なく回転し、クラッチペダルを踏んだり離したりすることで、
黄色い矢印方向へスムーズに動く構造になっています。
しかし、青色の矢印部分が溶けて変形してしまい、黄色の矢印方向の動きが悪くなるのと、ベアリング自体の回転も悪くなる(しなくなる)ことで、クラッチを踏んだ際にクラッチカバーとの摩擦抵抗が大きくなり、エンストする場合があります。
こちらの画像の車両は、日常使用のみでサーキット走行歴はなく、走行距離は7万km台の前期型でした。
前期型で走行距離7万km前後、修復歴なしといった86/BRZは、中古車としては狙い目になることも多い条件です。
ただし、普通に走っている車両であっても、このようなトラブルが隠れていたり、今後発生する場合があります。
中古車の場合、過去のメンテナンス履歴が分からない、または記録が残っていない車両も少なくありません。
お客様が購入前にすべてを見極めることは難しい部分もありますが、86/BRZではこのようなケースもあるということを知っていただき、中古車選びの参考にしていただければ幸いです。

画像は、今回交換した部品一式です。
今後のトラブル予防目的で交換した部品も含まれています。
実際の整備では、原因となっている部品だけでなく、周辺の状態を確認しながら、必要に応じて関連部品の交換も行っていきます。